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高知県越知町の救急病院。

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〒781-1301 高知県高岡郡越知町越知甲1662

整形外科rthopedico

膝の痛みについて

❝我慢していたが膝の痛みがとれない。❞または、❝膝に水がたまった。❞というような悩みを、みなさんは聞かれたり、 自分で経験したことがないでしょうか。
膝関節は人体最大の荷重関節であり、また人体最大の筋肉である大腿四頭筋がその関節運動を行わせています。しかし、骨の形態上の関節適合性は不良で、ちょうど平面に 置かれたボールのごときです。つまり、骨だけでしたらグラグラの関節といえます。これでは体重をささえたり、踏ん張ったり、歩くことさえとうていできません。そこで関節を安定 化させるために膝関節には4本の靭帯と2つの半月板が存在しています。
靭帯は、いわゆるスジですが、スジの中では最強で骨と類似した成分から成り立っております。このために非常に硬く、伸び縮んだりすることがほとんどなく、骨と骨を 直接つなぐ役目をしています。バイクに乗って転倒した時や、サッカー、ラグビー、バレーボール、柔道など様々なスポーツ中に限界を超えた外力が加わった時に、断裂が引き起こさ れます。このために、靭帯断裂は青壮年に多く認められます。
一方半月板は骨と骨の間にベアリングのように挟まっている特殊な軟骨で、ゴムのようにある程度の変形をすることで衝撃を吸収するクッションの役目をしています。 半月板は、跳んだり走ったりの運動、階段昇降や正座などの日常動作の過酷な環境に耐えています。誰でも年を取れば劣化してくるのですが、日常動作の繰り返しや外力にさらされる 半月板は、特に損傷をうけやすく、青壮年から中高年まで広い年齢層で認められます。例えば、❝イスから立ち上がった時、急に膝が痛くなった。❞、❝膝が伸ばせなくなり、 何か引っかかる感じがする❞、❝休んでいたら痛くないが歩くと膝が痛い。❞などの症状が認められた場合は半月板断裂が疑われます。残念ながら半月板は自然治癒能力がきわめて悪く、 放置すれば膝に水がたまったり、他の関節軟骨や骨をいためる原因となります。
関節 また、❝膝の水をとると繰り返すために、とってはいけない。❞と思われて方が大勢います。炎症が関節内で持続しているためで、靭帯、半月板断裂だけでなく膝関節内に異常が 存在するかぎり、水はたまります。
正常な膝関節には水がたまることは決してないということを今日から知っておいてください。これらの症状がある場合は、できるだけ早く専門医を受診し相談してください。


非常勤医師
川田 高士


医師より一言

腰、頚、肩、肘、手、膝など、どこか動くところが痛くなったり、怪我をしたことがあると思います。近頃、膝が痛いが整形外科に行くと、 目つきの鋭い医者がいて「これは手術をしないと治りませんね。早速手術の手続きをしましょう。手術しないなら病院には来なくてもいいです」などと言われそうで「こわい」と 思っていませんか。しかし、切らないで薬や注射、リハビリテーションで何とか良くしたいと研究している大学の先生もいますし、大部分の整形外科医もそのように思っています。 誰でも手術されるのはいやですからね。
整形外科ではなく「整形内科」という言葉があります。これは正式の名称ではありませんが、メスを使わないで治療するやり方を整形外科医の仲間内でそのように呼んでいま す。実際に診療所で開業している先生方はほとんどメスを執りません。つまり、整形内科なのです。私も最近では内科的な仕事が多くなってきました。例えば関節リウマチ、骨粗鬆症(骨のもろくなる病気)などがその代表的なものです。腰の椎間板ヘルニアも昔ほど手術をしません。
しかし、下肢の骨折、特に老人では積極的に手術をします。早く起きて歩いてもらい、寝たきりにさせないためです。また膝の関節症でも、人工関節が良くなり技術が 上がったために手術が多くなりました。もちろん軽い場合は薬や注射もよくなりましたから、切らない方法もたくさんあります。もし手術をすすめられて迷うときは複数の整形外科医 に相談してください。意見が同じならしようがないから、私のように手術を受けましょう。
というわけで頚から下の動くところの具合が悪くなったら、怖がらずに整形外科に気軽にかかってください。怪我の時は別ですが、 できるだけ手術をしない方法を考えてくれますし、とにかく保険が利きますから、変なサプリメントや健康食品を買ったり、わけの分からない一部の代替医療を受けたりするより、 安く済んで効果があることが多いと思います。


非常勤医師
筒井 勝彦



       

KITAJIMA HOSPITAL医療法人 社団若鮎 北島病院

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